1.はじめに:
琵琶湖の東から南にかけて 近江鉄道 が走っています。
JRとの接続としては、琵琶湖線(東海道本線)の米原、近江八幡と草津線
の貴生川です。

湖東には、湖東三山と呼ばれている
・西明寺・金剛輪寺・百済寺があります。
少し南に下がれば・永源寺があります。
これらのお寺は、紅葉の名所として、秋に
は多数の観光客が訪れます。
遠方からJRで訪れる人たちにとっては
交通のアクセスが問題でしょう。
そのような方は、近江鉄道とバスを利用す
ることになるでしょうが、電車とバスがセ
ットになっている切符を利用するのがお勧
めです。
2.周遊切符:
今回利用したのは周遊切符です。
この切符は、近江鉄道と、近江鉄道の駅と湖東三山+永源寺間のバスがセッ
トで乗り放題というものです。料金は1,500円で、2日間有効です。
周遊キ観光ャンペーン切符(表) 周遊観光キャンペーン切符(裏)
滋賀に住んで20年余りになりますが、近江鉄道に乗るのは今回が初めて
です。たまたま無料で手に入れた周遊切符を握りしめて、多賀大社と太郎坊
を訪ねてみました。
(どうやったら無料で乗車を楽しめるか、という秘訣は、この稿の最後に記
します。)
3.多賀大社:
JR近江八幡で近江鉄道に乗り換えました。最初の目的地は多賀大社とし
ました。近江八幡から八日市まで16分、ここで彦根方面行きに乗り換え、
20分で高宮着、高宮で乗り換えて4分ほどで多賀大社前着でした。
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多賀大社前で下り、絵馬通りを10分
足らず歩くと多賀大社に着きました。
←落ち着いた雰囲気の絵馬通り
多賀大社は「お多賀さん」と土地の人に呼ばれて親しまれているようです。
古い大社だけに、全体にゆったりした雰囲気に包まれていました。
鳥居前から
太鼓橋を越えるのは大変
門をくぐると
奥に本殿が控えています
境内は広く、社殿もゆったりしていました。
ただ、社殿の前に立っていた白い大きな看板が雰囲気を損ねているのはいた
だけません。境内の隅におそば屋さんがありましたので、寄りました。
←寿命そば がおいしかった
鳥居前の通りには土産屋が並んでいま
す。ここの名物は「糸切り餅」というこ
とです。
↓糸切り餅
4.私の発見:
初めて近江鉄道に乗った記念として、全線を乗ってみたいものでした。
乗り放題なんだから。残念なことに、出かけたのが昼近かったので時間の余
裕がありませんでした。
もう一箇所の目的地は太郎坊です。
往路と同じ路線を引き返しました。途中、全国的に有名になった豊郷町で懸
案の建物を見たいと思いましたが、途中下車は断念しました。
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このあたりでは新幹線と並行して走っ
ていました。車両は新しかったのですが、
やはり新幹線には追い抜かれました。
←新幹線と競争(豊郷町付近)
八日市で近江八幡行きに乗り換えです。
八日市市は、去年(2005年)の市町村合併で「東近江市」となりました。
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かつて、新党さきがけを立ち上げた武村正義さ
んは、八日市市の市長から滋賀県知事へと進みま
した。
旧八日市市は大凧で有名です。
駅の構内に凧が飾ってありました。
←駅構内の大凧
私が近江鉄道について抱いていたイメージは、古い汚い車両が1両か2両
でとことこ走っている、というものでした。
今回始めて近江鉄道に乗ってみて、気付いたことがあります。
・新しい車両も走っている。
・4両(5両?)編成の区間もある。
・快速(急行は?)もある(各駅停車ばかりではない)。
・車両は、実に色とりどりで、形状もさまざまである。
・リクライニングシートの車両も走っている。
←新しい車両(高宮駅で)
↓色の違う車両(八日市駅で)
←いずれは流線型も?(八日市駅で)
↓ワンマンカーの切符入れ
(無人駅用)
5.太郎坊宮:
太郎坊宮(たろうぼうぐう)は、八日市から二つ目の太郎坊宮前下車です。
高さ350メートルほどの巨大な岩山の中腹に神殿が設けられています。
およそ1,400年前の開基だそうです。
無人駅の太郎坊宮前で下車すると、すぐに大きな鳥居がありました。鳥居
の向こうに大きな岩山がそびえています。
←太郎坊宮前駅付近の鳥居
左上方の山腹に白く光っている屋根が
無粋ですが、修復中の本殿を覆っている
屋根だと分かりました。
↓太郎坊宮への参道
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太郎坊宮に参拝するには、参集殿(山腹中央の大きな建物)前までは車で
行けますが、私は石段を登りました。急な石段を登ると、流石に身体が汗ば
みました。何段くらいあるのか、本殿前で修復作業をしていた人に聞いてみ
ると「さあ、700段くらいあるんじゃないかなあ」ということでした。
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石段を登り詰めてから、狭い夫婦岩を抜けると
本殿前に出ます。
←夫婦岩
↓本殿前から永源寺方面を望む
6.おわりに:
いつも車で移動している者にとっては、のんびりと違った視点を楽しむこ
とができた楽しい旅でした。
近江鉄道の料金が高いことは、全国的にトップクラスだそうです。
今回、私はふとしたきっかけで近江鉄道の旅を楽しむことができました。
しかも、なんと無料なのです。
何故かと言うと、私の主人(妻)が前日に友達と湖東三山巡りに使った切符
を、「今日まで有効なんだけど」と言ってちらつかせてくれたためです。
(散策:2005年11月25日)
(脱稿:2006年 1月 5日)
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